皮膚科

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皮膚病でお困りのことはありませんか?

皮膚病は細菌/真菌/寄生虫感染、食事アレルギー、アトピー、ホルモン(内分泌)疾患、腫瘍など原因は様々です。皮膚病の原因をしっかりと診断し、治療しましょう。皮膚病を放置すると、皮膚バリアーが崩壊し、より治りにくい皮膚の状態となります。より長期の治療が必要になることも少なくありません。再発を繰り返したり、なかなか治りにくい皮膚病は、根底に別の原因があることも少なくありません。さらに自宅での食事管理やシャンプーなど、皮膚病の治療には飼い主様のご協力が必要不可欠です。日々の皮膚のケアを含め、お気軽にご相談ください。

主な皮膚疾患

  • 膿皮症

    膿皮症は『ブドウ球菌』という細菌が皮膚に感染して起こる皮膚病です。ブドウ球菌は皮膚に常在する細菌のため、正常な皮膚状態であれば発症することはありません。生活環境や犬種、間違ったスキンケア、寄生虫感染、アトピー性皮膚炎、食事アレルギー性皮膚炎、ホルモン疾患などにより、ブドウ球菌が皮膚に感染しやすくなることが原因です。適切な期間の抗生剤の投与を行い、薬用シャンプーなどを併用して治療します。難治性の場合、耐性菌の発生が疑われるため、細菌培養・薬剤感受性検査が必要です。再発を繰り返す場合は、膿皮症を引き起こす基礎疾患を考える必要があります。

  • アトピー性皮膚炎

    強いかゆみを引き起こすアトピー性皮膚炎は、完治することはできません。生涯にわたって上手に付き合わなければなりません。1〜3歳前後で発症し、季節で悪化したり、通年性に進行することがあります。特に耳や眼・口周り、足先、下腹部、脇の下に症状がでます。痒みのため、搔いたり舐めたりすることで、二次的な皮膚病を引き起こします。快適な生活を送るためには、皮膚の状態に合わせた薬を使用し、感染や炎症、強い痒みをしっかりとコントロールして、シャンプー、サプリメント、食事療法などで皮膚バリアーの強化・改善を行います。

  • 食物アレルギー性皮膚炎

    食物に含まれるタンパク質に対して、自己免疫機能が過剰に反応してしまう病気です。アトピー性皮膚炎と類似した部位に痒みの症状がでますが、腰背部にも症状が出やすく、下痢や便の回数が増えることもあります。季節に関係なく1年中痒みがあり、アトピー性皮膚炎と併発することも少なくありません。アレルギーの原因となるタンパク質を避けたフードを与えることが治療となります。血液検査にて、自己免疫機能が過剰に反応している食物を、調べることもできます。

  • ノミアレルギー性皮膚炎

    ノミが吸血する時に、ノミの唾液が犬猫の体内に入り、ノミの唾液中の成分に対してアレルギー反応が起こる疾患です。3~6歳以上で、ノミが活性化する春から初冬にかけて発症/悪化することが多くみられます。症状としては、お腹周りや腰回りに強い痒みや皮膚病変がでることが特徴です。適切なノミの駆虫と短期的なアレルギー治療を行うことで、すみやかに治ります。痒いために皮膚を舐め、ノミを食べてしまい、消化管内寄生虫(瓜実条虫)感染症を起こすことがあります。発症してからの治療ではなく、適切なノミ予防が重要です。

  • マラセチア性皮膚炎

    『マラセチア』という真菌(酵母菌)が引き起こす皮膚病です。マラセチアは皮膚に常在する菌であり、病原性は強くありませんが、不適切な皮膚ケアや脂漏症などでは増殖し、マラセチアに対して過敏症体質の場合、痒みなどを引き起こし、ベタベタした皮脂やフケなどの皮膚症状がみられます。皮膚病が起こりやすい部位としては、耳、口周り、首、脇の下、内股、足先など、皮脂が溜まりやすい皺や擦れる部分です。抗真菌薬の内服と薬用シャンプーで皮脂とマラセチアを落とすことで治療します。

  • 外耳炎

    外耳炎は、鼓膜から外側で起きる病気です。不適切な耳掃除、耳ダニ寄生、アトピー、アレルギー、耳垢腺の過形成や腫瘍などによって起こります。早期の治療と適切なケアが重要です。慢性炎症により耳道が狭窄し、内科治療が困難な場合、外耳道の摘出手術を行わなければならないこともあります。中耳炎や内耳炎に進行すると、ふらつきや眼振などの前庭障害が出ることもあります。

症例紹介

毛包虫症(アカラス感染症)フレンチ・ブルドック 4ヶ月齢 メス

– 治療前 –

– アカラス(毛包虫) –

– 治療後 –

顔まわりと左肩に軽度のかゆみを伴った脱毛を主訴にご来院されました。
皮膚検査にて毛包中症(アカラス・ニキビダニ)と診断しました。
駆虫薬の内服治療で、2ヶ月後にはしっかりと発毛し、完治しました。

マラセチア性皮膚炎

– 治療前 –

– 治療前 –

– 治療後 –

– 治療後 –

何年も治らない皮膚炎・外耳炎を主訴にご来院されました。
全身に重度の脂漏症、痒みと臭いがありました。皮膚検査にて、マラセチア性皮膚炎・細菌性皮膚炎(膿皮症)と診断しました。
抗真菌薬と抗生剤で治療を行い、脂漏症はシャンプー療法と食事とサプリメントを使用し、皮膚病は良化しました。
治療開始後、徐々に脂漏症も改善し、発毛が認められ、皮膚状態が改善しました。
現在、内服薬治療は中止し、シャンプーと食事・サプリメントで良好な状態が維持できています。

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