ポメラニアン　５ヶ月齢　オス　２.６kg

右後肢跛行を主訴に来院

５０cm程の高さのソファーより飛び降りて受傷

右足根関節（かかと・踵）の腫脹、疼痛を認めました

レントゲン検査にて踵骨（かかと）の骨折と診断しました（画像１・２）

 

踵骨骨折はテンションバンドワイヤー（TBW）法やプレート法で整復します

 

本ケースでは症例が小さく、適合するサイズのプレートがなく、TBW法による整復術にて治療しました（画像３・４）

 

手術後は外固定は必要ありませんが、２ヶ月間程度の運動制限／管理が必要です

 

術後は超音波骨折治療器（オステオトロンV）を用いた骨癒合促進治療を行い、順調に骨癒合しました

術後２ヶ月目に１本のK-wireがルースニング（緩み）したため、これを除去

 

 

術後３ヶ月目に全てのインプラントを除去しました

 

術後１年目の定期検診、骨も綺麗にリモデリングしています

 

踵骨骨折は比較的珍しい骨折です

高所から落下だけでなく、日常のちょっとした高さから飛び降りた際に着地に失敗するなど、外傷により骨折します

室内はできる限り滑らない床にするなど、普段から環境に配慮し、骨折事故が起きないよう気をつけてお過ごし下さい