症例紹介

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脱腸、結腸固定軟部外科

犬 脱腸 結腸固定術

フレンチブルドッグ 1歳齢 未去勢オス 9.1kg

繰り返す脱腸を主訴に来院

来院時、直腸全層が反転し、肛門より重度に脱出していた(画像1)

救急対応として、すぐに鎮静麻酔下で肛門から脱出した直腸を整復し、肛門に巾着縫合処置(肛門縫縮)を実施し、内科的治療を行った(画像2)

本症例は、脱腸の原因となる胃腸器および泌尿生殖器疾患は認められなかった

当院においても再度保存的治療を試みたが、多少経過は良い時期もあったが、再発する為、結腸固定術による脱腸整復術を実施した(画像3・4)

術後翌日には退院し、術後経過は良好であった(画像5)

 

 

脱腸とは、直腸の粘膜またはそれ以上の層が反転した状態であり、

原因には、下痢やしぶりを起こす様々な胃腸器疾患や泌尿生殖器疾患があります

保存的治療が上手くいく場合もありますが、再発を繰り返す場合や重度な場合は外科的介入が必要な病気です

本症例の様に、脱出した直腸が温存可能であれば、結腸固定術のみで治療可能ですが、脱出部が壊死した場合、直腸切除・吻合手術が必要な場合もあります

脱腸が認められた場合は、様子をみることはせず、一刻も早く受診し、適切な処置を受けてください

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