症例紹介

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動物
症状
歩行障害麻痺
傷病
椎間板ヘルニア神経外科

犬 椎間板ヘルニア 片側椎弓切除術

ミニチュア・ダックスフンド 10歳9ヶ月 去勢オス 5.5kg

当日より歩行障害、背部痛を主訴に来院

触診検査で重度の腰背部痛、神経学的検査では中程度〜重度の両後肢不全麻痺を認めた

院内歩行検査では重度なふらつきを伴いながらも、なんとか歩行ができる状態であった

血液検査・レントゲン検査に目立った異常を認めず、

追加検査としてMRIを実施、

腰部(第2−3腰椎)椎間板ヘルニアと診断した(画像1〜3)

 

治療:

第2−3腰椎の左片側椎弓切除術を実施し、

脊髄髄核による脊髄圧迫を確認し、これを摘出した(画像4・5)

併せて、同部位の椎間板に予防的造窓術を実施した

 

入院経過

術後は翌日より徐々に神経機能は改善し、

術後5日目には、軽度から中程度のふらつきを伴うものの、十分な歩行機能が改善し、退院とした

術後1ヶ月目には、神経機能は正常に回復し、正常な歩行が可能となった

 

 

胸腰部椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは軟骨異栄養性犬種に多く認められる病気です

椎間板ヘルニアを起こしやすい異栄養性犬種としては、ダックスフンド、ビーグル、シー・ズー、コーギー、フレンチ・ブルドックなどです

症状としては、

痛みのみの軽症から(グレード1)

様々な程度の歩行機能障害(グレード2:歩行可能、グレード3〜:歩行不可能)

排尿・排便障害(グレード4〜)

痛覚消失(グレード5)

症状により脊髄障害の重症度を判定します

全ての症例で手術が必要というわけではありませんが、基本的には椎間板ヘルニアは外科的治療が必要な病気です

脊髄障害の重症度が高くなるほど、保存・内科治療への反応/回復率は低下します

脊髄障害の原因や重症度をしっかりと見極め、適切な時期に適切な手術が必要です

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