症例紹介

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動物
症状
陰部から排膿・出血
傷病
子宮蓄膿症生殖器の病気

犬 子宮蓄膿症

ボロニーズ 2歳5ヶ月齢 メス 4.3kg

1ヶ月半前に発情出血があったが、前日より陰部よりオリモノが出ており、血が混じっているとの主訴でご来院されました

身体検査では陰部より血液混じりの黄白色の排膿が認められました

膣鏡検査でも子宮口から排膿を認め、

レントゲン検査とエコー検査を実施し、子宮蓄膿症と診断しました(画像1・2)

子宮蓄膿症は重症化し、敗血症などを起こすと危険なため、即日、入院治療となります

開腹手術時、左右子宮角および子宮体の腫大を認めました(画像3)

左右の卵巣および子宮摘出を行い、無事に手術は終了しました(画像4)

摘出した卵巣および子宮は必ず病理組織検査を行います

適切な抗生剤治療を行うためにも、子宮内部の膿は必ず細菌培養・薬剤感受性試験を行います(画像5)

今回、飼い主様が犬の異常に気づきご来院頂くのが早く、犬の一般状態が良かったため、術後3日目には元気に退院し、順調に回復してくれました

 

子宮蓄膿症は中〜高齢の未経産犬がなりやすいとされますが、未避妊の犬は年齢にかかわらず子宮蓄膿症に罹患するリスクがあります

比較的稀ですが猫にも起こる病気です

治療が遅れると、とても危険な場合があります

臨床症状は陰部からの排膿(排膿がみられないこともあります)、元気消失、食欲低下、多飲多尿、嘔吐、腹部膨満などです

犬では発情出血終了後2ヶ月前後が罹患しやすいホルモン状態のため、特にこの時期は犬の体調に変化がないか、ぜひ気をつけてあげてください

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