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犬 形質細胞腫(舌・口腔内) 舌部分切除術
ジャックラッセル・テリア 9歳2ヶ月齢 メス 7.7kg
10日前から前からむせ込み、散歩時に不快感を示し、2日前に吐血(鮮血)、前日の黒色便を主訴に来院しました
レントゲン検査にて咽頭部の腫瘤を認め(画像1)、口腔内検査時に偶然腫瘤の一部を吐出しました
腫瘤の病理診断にて、非上皮系腫瘍・形質細胞腫疑いと診断
後日、麻酔下での口腔内検査および腫瘤切除術を実施しました(画像2)
根治的治療として、周囲マージン10mm以上を確保した舌腫瘤切除/舌部分切除術を実施しました
今回の治療は、入院なしの日帰り手術となります
切除した腫瘤は病理診断にて口腔内形質細胞腫と確定しました
マージンクリアー(完全摘出)でしたので、追加治療はなしとしました
形質細胞腫は舌腫瘍の中で比較的発生頻度が低い腫瘍ですが、積極的な外科切除で根治が望めます
術後6ヶ月目の定期検診でも局所再発・遠隔転移なし(画像3・4)
元気いっぱいに過ごせています
口腔内・舌の腫瘍は悪性度の高いものも多く、根治的治療には舌の部分切除や全切除が必要です
治療方針の決定には腫瘍の細胞診断・組織診断、ステージングが必要です
さらに手術は可能か?手術によるメリットがあるか?などを適切に見極めることが重要です
口腔内の腫瘍は転移が早いことも多いので、やはり腫瘍は早期に発見、診断、治療が重要です!
日頃から愛犬愛猫とスキンシップをとること、しこり(腫瘤)を見つけたらすぐにに動物病院に相談していただく事が大切です